1月18日、当リーグに参加されている本庄東高校にて、2回目のセミナーを開催しました。
▼参考: 1回目の様子はこちら
「部活動×経営学 ~戦略について考える~」をテーマとした、選手たち同士のディスカッションを中心としたワークショップです。
前回は、ラクロッサーとしての個人のSWOT分析を行いました。
2回目となる今回のお題は「ラクロス部員を増やすには?」です。
4月に新入生を迎えるにあたり、「勧誘活動を成功させたい!」ということで、このテーマでやりたいとの依頼がありました。
プログラムは以下のような内容で進みました。
1.アイスブレイク(吉武への質問タイム他)
2.スポーツは偉大なライフレッスンの場だ! ~ライフスキル・非認知能力・ビジネススキル~
3.課題を分解する! ~セグメンテーション~
4.本庄東校生のセグメンテーション
5.ペルソナとカスタマージャーニーマップ
6.ChatGPTを使ってみよう!
7.行動喚起のための解決策
STP分析って聞いたことありますでしょうか?
商品やサービスを販売するためのマーケティングでよく使うフレームワークなのですが、簡単に説明すると次のような内容です。
S:Segmentation・・・市場を分類する。(地域やお客様の年齢・性別・職業・性別で分ける)
T:Targeting・・・・・・・・分類したどの市場を狙うかを決める。
P:Positioning ・・・・・・どのような製品・サービスにするか・どうアピールするかを決める。
これを新入生に対するラクロス部への勧誘に置きかえてみようというわけです。
Segmentationでは、どんな新入生が入ってくるか、いくつかのパターンに分類します
中学時代の部活経験(運動部、文化部、帰宅部)などでグループ分けするわけです。「スポーツへの関心度合」や、「高校生活に勉強と部活のどちらに重きを置いているか」で分けたらよいのでは?という意見が出ました。
▼自分で考えたセグメンテーションを説明してもらいました
そして、Targetingではどのグループを狙うのか、Positioningではラクロス部をそれぞれのターゲットにどうアピールし勧誘するのかを決めていきます。
例えば、運動部ではなかった生徒でも、ラクロスなら初心者ばかりで気兼ねなく楽しめるとか、運動部ならレギュラーを取れる可能性が高い、というようなアピールができるのではという話が出ました。
※当リーグとしては、「SIXESがあるので、1年生も全員試合に出られるよ!」というアピールを是非していただきたいです(笑) 本庄東高校のみなさま、よろしくお願い致します!
その次は、ペルソナとカスタマージャーニーです。
ペルソナとは、ターゲットユーザーをイメージしやすくするために、氏名や住まい、家族構成、性格まで設定した人物のことです。
今回は、本庄市に住むバスケ経験者の佐藤美咲さんという新入生のペルソナ設定を行いました。
そして、この佐藤さんが入学してきて、どのようにラクロス部があることを知り、興味を持ち、他の部活と比較検討をして入部に至るのかを詳細に描いたものが「カスタマージャーニーマップ」です。
つまり、この佐藤さんがどのような行動をとり、どのような感情を抱くかを細かく見ていくことで、ラクロス部としてどのようなPR活動をすれば良いかをデザインしていくということになります。
▼参考: ペルソナとカスタマージャーニーマップとは?
さて、ここまで読まれて、「これ、もはやラクロスやスポーツの範疇ではないのでは?」と感じられた方も多いのではないでしょうか。
確かにそうかもしれません。でも、前回も書きましたが、スポーツや部活って、このような形で、もっともっと色々なことを学ぶことができると思うのです。
こうしたビジネス・マーケティング関連もそうですし、食物・栄養学、生理学(フィジカル・トレーニング)、物理学(クロスの扱いや早いシュートを打つには等)、心理学(メンタル)、教育学(コーチング)等々も。
そして、それを仲間と一緒に、自分の好きなスポーツを通して、主体的に学んでいくことで、ライフスキル・非認知能力・ビジネススキル等々を習得できます。これらは、普段の教室ではなかなか教わらないことかもしれませんが、彼女たちの将来において間違いなく役に立つことでしょう。
次の春夏シーズンですが、3月開幕で計画を進めており、今週中には詳細を公開できる予定です。
実は、参加チーム特典として、このワークショップを1回無料で開催することにしました。
希望があれば、学校・チームへ訪問させていただきます。また、試合会場の会議室で、試合の前後に開催することも考えています。
更には、保護者と指導者のみなさまにも、NPO法人スポーツコーチング・イニシアチブ(SCI)が開催するオンラインセミナーにご招待させていただきます。
詳細はまた別途ご連絡します。
▼参考: SCIでは、こんなオンラインセミナーを開催しています。